バイオマス燃料調達の挑戦

人工林からの木質資源調達方法は主伐と搬出間伐があがあります。

 

主伐とは一世代の人工林の最終的な収穫作業で、施業後の山林は丸坊主になります。

除伐・間伐とは主伐に向けた密度調整作業で、搬出を伴う間伐を搬出間伐といいます。

 

加工、流通、販売の流れの中で商品価値のあるものは伐採後山林から搬出されて、商品価値がないものは山林に残ることになります。

 

再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)の導入以来、木質バイオマス資源を燃料とする発電施設等が建設され木質資源への需要が高まり、今まで山林に残されていた木質資源に注目が集まるようになりました。

 

今回の施業は除伐、保育間伐といわれる施業で、搬出間伐と同様に密度調整が目的になります。このタイプの施業では、これまで切り倒された木質資源は商品価値がないものとされ山林内に残されていました(切捨間伐)。

 

FITが導入されたとはいえ、搬出・運搬のコストを切り詰めなければ事業としては成り立ちません。事業として成り立たせるための取組が、我々にとっての新たな挑戦となります。

 

下の写真は作業の様子です。列状に伐採し、全幹(切り株を除いた立木全体のこと。)で集材することでコストを削減するなどの工夫をしています。また、製品の受け入れ先との調整により全幹で破砕した製品を納入することが可能となりました。事業として成り立たせる取り組みは、発注者、生産・加工業者、受入業者の連携が必須と考えられます。

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