技術の継承

伐倒作業は木材を傷つけないように、次の作業工程を段取り良く進められるように、そして作業従事者に危険がないように行われなければなりません。

そのために、あらかじめ木を倒す方向を定め、その方向に正確に倒す必要があります。具体的には、倒す方向に合わせて「受け口」を作り、受け口の2/3程度の高さに「追い口」を切り進めていきます。すると、「追い口」が開き「受け口」がつぶれて狙った方向に木が倒れていきます。腕の良い職人が次々と伐倒作業を進める様子は迫力があります。

 

南富良野町では毎年、地元の小学生に林業や森林のことを知ってもらうために「木育」活動を行っています。森林組合もこの活動に携わっていますが今回は、前段で述べた伐倒作業のしくみを知ってもらう教材を試作しました。実際に山で木を倒す作業の実習や見学を行うのですが、その前に教材を使って伐倒技術の仕組みを学んでもらいます。そこで考え付いた試作品が下の写真。トイレットペーパーの芯を立木に見立てて「受け口」、「追い口」を作成し狙った方向に木が倒れる仕組みを理解してもらいます。はたしてうまく理解してもらえるでしょうか?